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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

327:付けたい力を明確にした国語の授業づくりを

  国語の授業づくりでは「何をどう教えるのかよく分からない。」という声を聞きます。「わかる」「楽しい」授業のためには、「何をどう教えるか」が大切です。
  国語も他教科と同様にねらいがあります。単元で付けたい力を明確にし、その力を付けるのに適した言語活動を設定することで、児童は活動を通して力を付けていきます。
  物語の単元で、中心人物の心情の変化と優れた表現をつかむことをねらいとし、それらを項目としたリーフレットを作る言語活動を設定しました。まず担任が既習の物語文で作成した見本のリーフレットを提示します。児童は見本を分析して書き方をつかむと、教材を繰り返し読み、心情の変化や情景描写を探して読むことができました。最初は不安だった児童も、「書き方が分かったら簡単だ。」「楽しい。」と、熱心に取り組みました。
  付けたい力により本の帯や解説書、音読劇など様々な言語活動が考えられます。活動に合わせた見本を作ることは教材研究になります。児童は見本から単元のゴールをイメージし、相手と目的をはっきりさせて学習を進められます。
  いずれも付けたい力を明確にし、相応しい言語活動を設定して授業をつくることが大切だと考えます。

326:楽しく遊びながら、ことばの習熟をはかる授業の工夫~かるた作りを通して~

  私が常に心がけていることは、児童にとって楽しく、わかりやすい授業づくりをすることです。そのために、大切にしていることは、次の三点です。
  ①児童の実態をきちんと把握すること。
  ②どのような力を付けさせたいのかを明確にすること。
  ③どのような学習活動が効果的なのかを考えること。 これらをもとにして、授業を組み立てていきます。
  今年度は、小学校一年生を対象に、平仮名かるた作りを行いました。必ず一人一枚は読み札と絵札を作りました。クラス全員で完成したかるたの枚数は、八十枚でした。かるた作りを通してだけでなく、出来上がったかるたを活用し、全員で楽しく遊びながら平仮名の習熟を図っています。最近では、休み時間に児童だけで、かるた遊びをしている姿も見られます。平仮名を読んだり、書いたりすることが苦手だった児童が、遊びを通し、繰り返し行うなかで、自然と平仮名の習熟を身に付けることが出来るようになってきました。 今後もさらに、より良い学習材の開発や単元づくりに努めていきたいと思います。

325:美術でのわかる授業をめざして

  美術科では表現および鑑賞活動を通して、正解のない「自分の考え・思い・感じたこと」などといった、自分の中にある答えを求めていくという特性があります。 どの生徒にも自信をもって取り組めるように、生徒一人一人の思いや考えを尊重し、自己実現できるようにと以下の5つの手立てや工夫を実践してきました。 一つ目は、生徒一人一人の思いや考えに合わせた支援や声かけを行うことを心がけています。 二つ目は、美術では「正解」はなく、自分の中に答えが存在するということを繰り返し伝えています。 三つ目は友人との関わりを多く持つようにし、新しい視点や考え方、価値観に気づかせるとともに、お互いに成長するようにしています。 四つ目は、授業の組み立てやワークシートの工夫により、小さいステップを踏ませながら考えるプロセスを教え、自分で思考する力を育てるようにしています。 五つ目は、考えるきっかけとして「オノマトペ」を活用させています。 そして、一番に大事にしていることは生徒一人一人の考えや思いを大事にし、認めることだと考えています。すべての生徒が「感じる力」「表現する力」を培うことを目指して。 

324:よりよい進路指導をめざして

  新規採用職員の増加に伴い、職場環境はますます若返り、活発な空気があります。一方で、指導の力量不足やノウハウの引き継ぎなど、組織全体として指導力の維持が課題となっています。今年度本分会では若手とベテラン教員との積極的な交流をとおして、とりくみの共通理解を図り、一丸となって指導にあたる体制づくりを目指しています。 進路指導が初めてという三学年担任は、毎年三~四割を占めます(二〇一三年度以降)。そこで、年間計画をもとに進路指導の流れや、生徒や保護者との関わり方など共通理解を図りました。また、進路保護者会資料の読み合わせや、夏の三者面談の進め方について、話し合う内容を共通理解しました。言う・言わないといった職員間の差をなくし、担任個々の見解でバラバラに進む話し合いではなく、同一歩調で指導する体制づくりが課題です。今後は、とりまとめや点検作業時に若手とベテランを組み合わせ、着眼点や注意点などを引き継ぐ工夫をしていきます。 今後は五~十年目となる層が学校現場の中堅所を担うことになるでしょう。個々の指導力向上のみならず、分会が一枚岩となって立ち向かう時代に向けて、より一層の体制づくりを心がけたいです。 

323:自分の考えを持てるようにするために

  「線分図で考えると大きさがわかりやすいです。」「関係図に表すと式が立てやすくなります。」
  これらは、児童にとって難しい学習である「割合」の単元での児童の発言です。立式する場面で、児童は「定員の70%」や「定員の1.6倍」といった「基準量の何倍」に着目し、関係図に表しました。そして、関係図から立式へとつなげることが少しずつできるようになりました。しかし、自力解決や比較検討の場面での支援が必要な児童はいます。そこで、ヒントコーナーを設置したり、ペアでの学習の場を設定したりして、全員が自分なりの考えをノートへ記述できたかを確認してから全体での比較検討を行うようにしました。 じっくりと考える時間を保証したり、つまずいている児童の様子を見て支援をしたりすることは算数の学習に限らず大切だと考えます。今後も児童が安心して学習に臨むことができる環境を整え、既習事項の積み上げを丁寧に行いたいと考えます。 

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

104:みんな仲良く楽しい職場

  芝山小のある芝山町は、成田空港の南側に位置し、古墳から出土する「はにわ」で有名な町です。
  本校は組合員十八人で構成されています。その内青年部員八人(育休一人含)に青年部層の講師三人と若年層の多い分会です。私自身も青年部員であることから、今回はその視点でとりくみを紹介します。
  ①相談しやすい雰囲気
    職員室脇に給湯室とちょっとしたスペースがあり、業間休みや放課後に行くと先輩方がお茶を勧めてくれます。そこで会話をしていると、「そういえば今日 こんなことがあって…」のように、何気ない会話から授業や生徒指導の悩み、時にはプライベートの相談をすることができます。
  ②SSC研修
   以前から放課後を中心に「SSC」(芝山スポーツクラブ)の名の下、職員間の親睦と体力向上を目的に、ゴルフ・卓球・なわとび・野球などのスポーツ研修 にとりくんでいます。ここでは、年齢に関係なく技術の向上、ダイエット(?)などそれぞれの目標にむかって切磋琢磨し合っています。
  休みの日にも、ゴルフコースに出たり、プロの試合を観戦に行ったりと、SSCは、先輩教職員との話題の共有に大きな役割を果たしています。
  本校には、管理職を含めて若年層を育ててくれる雰囲気があります。日頃のコミュニケーションがあるからこそ、若年層の意見や提案を受け入れてくれます。先輩教職員の笑顔と優しさ、時には厳しさの中で、本校の若年層教職員は充実した日々を送っています。

103:「書く」ことを通して子どもの思考力を高める

本分会では、長年にわたって理科教育の研究にとりくみ、さまざまな試みを積み重ね、理科が大好きな子どもたちが育っています。
しかし、昨年度の反省から、「子どもたちは理科が好きで意欲的に学習しているが、自分の考えをもったり、自分の言葉で表現したりする力は育っていないのではないか」という課題が明らかになりました。
そこで、今年度は「『書く』ことを通して子どもの思考力を高める」というテーマを掲げ、教職員一人ひとりが課題を共有し授業研究をとおして、授業改善にとりくんでいます。
ところが、当初は実際にはどのように書かせればよいのか(方法)とか、何を書かせればよいのか(内容)など、はっきりとした方向性が見つからず、黙々と子どもがノートを書いている授業となってしまいました。これでは思考力や表現力どころではなく、子どもたちの学習する意欲が失われてしまいます。そこで、もう一つのポイントとして、「書かせるタイミング」が大切なのではないか、と考え授業にとりくみました。
四年生「電池のはたらき」の学習では、子どもたちに直列と並列つなぎにした豆電球の回路を提示しました。いろいろ予想させた後に、実験してみると、豆電球の明るさが違うことに子どもたちは疑問をもち、自分の考えを言い始めました。そこで「よし、それを書いてみよう」と投げかけたのです。文章や図など、表現はさまざまでしたが、みんな自分なりに「なぜ電池のつなぎ方が違うと豆電球の明るさも違うのか」について考え、表現しようとしたのです。
今後も、内容・方法・タイミングの三つの視点で書くことにとりくんでいくことで思考力を高められるよう、分会内の教職員で課題を共有し、授業研究をさらにすすめいきたいと思います。

102:統合にむけた交流活動の充実をめざして

  老川小は、全校児童三十四人の小さな学校で、子どもたちは、豊かな自然の中でのびのびと学校生活を送っています。しかし、時代の流れの中、本年度をもって、隣の西畑小と統合することとなりました。そこで、本分会では統合にむけた課題を次のようにとらえ、交流活動にとりくんでいます。
  一 課題
  ・ 希望を持ち、安心して新しい学校生活をはじめるための交流活動づくり
  ・ 学校や地域への愛着や感謝の気持ちを育てる体験活動づくり
  二 分会テーマ
    統合にむけた西畑小や保護者との交流活動の充実をめざして
  三 実践
    ◇西畑小との交流活動
       西畑小の教職員と連携し、年三回の交流活動を行います。第一回の交流活動では、学年ごとに合同授業を行い、両校の交流を深めることができまし た 。今後は、部活動の交流も予定しています。
   ◇保護者との連携
     夏休みに、学校を会場に親子キャンプを実施し、火起こし体験やバーベキューを行いました。
  四 成果と課題
    統合先の教職員や保護者と連携し、行事を企画、運営することで、お互いの立場や思いを尊重した交流活動ができました。また、分会内でも統合にむけ 、心を一つにすることができました。今後もこのような連携を大切にして、統合への期待、学校や地域への愛着、感謝の気持ちを育めるよう、全員で協力 していきたいと思います。

101:広げよう!つなげよう!矢切地区のわ!

  私たちの分会は、今年度で創立一三八周年を迎える、歴史ある学校です。学区には古くから暮らす人たちが多く、行事等にもとても協力的です。学区を流れる江戸川沿いには、水田や畑等の農地が広がり、農業を経営している家庭も多く、地域と連携した三〇年以上続く稲作活動が自慢です。このような長年続くPTA活動をより充実させるために、教職員の中でも若年層が増えてきた近年、さまざまなことにチャレンジしています。
  その中の一つとして、「おやじの会」と連携した活動があげられます。「おやじの会」はその名のとおり、子どもの父親が有志で運営している会で、運動会やPTA開催のバザー等でも、力強い活躍を見せてくれます。最近では、夏休みを利用して、校舎や校庭の遊具のペンキ塗りを、教職員と合同で行っています。終了後には、「おやじの会」と教職員対抗でソフトボール大会を実施しています。純粋にソフトボールを楽しむことで、「保護者と教職員」という関係を越えた心のつながりが生まれます。
  また、地域行事への参加も増やしています。夏休みによく見られる盆踊りだけでなく、地域で開催されるグランドゴルフ大会などにも参加しています。これからも、PTA活動だけでなく、地域ぐるみの活動に参加することで、交流の輪を広げ、地域の方々との連携を、より深めていきたいと思います。

100:楽しさを共有する

  本校には、体を動かすことが好きな職員が多く、時間を見つけてはよく一緒にスポーツをしています。運動が得意だったり、好きだったりする人にとっては良い活動なのですが、かつては職場全体にまで広がる活動とは言えませんでした。ところが、最近それが変わりつつあります。
  本年度、分会内で野球チーム『あすみが丘BC』が発足しました。偶然に野球が好きなメンバーが多かったからできたのですが、この野球の活動が、今職場を活気づけています。なぜ野球で職場が盛り上がるのでしょうか。
  まず、誰でも参加できる気軽さが挙げられます。野球というと男性だけ、という場合が多いと思われますが、あすみが丘BCでは男女問わず、やってみたい人は誰でも参加できる雰囲気があります。実際に、主力メンバーとして二人の女性職員が活躍しています。また、守備はちょっとという人には、バッターボックスに立ってもらうことで、野球の楽しさに触れてもらっています。
  次に、職場への活動内容の周知です。監督が試合の前には職場の職員にお知らせをし、試合後には結果を報告するようにしました。そうすると、試合に参加したメンバーだけでなく、参加していない職員からも、「○○さん、活躍したんだね」「惜しかったね、次はがんばって」など声をかけていただけるようにもなりました。また、試合の応援に駆けつけてくださる職員も増えています。職場の職員に活動を周知することで、一部だけの活動ではなく、全体へと活動が広がっているのです。
  オリンピックもそうですが、スポーツの楽しさはやっている人だけでなく、観ている人も味わうことで、一層広がります。楽しさの共有こそが、職場を活気づける秘訣ではないでしょうか。
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千葉県教職員組合
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