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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

237:「書く力・地域愛を高める雑誌作り」

  2007年度、私は長期研修生として、小学六年生を対象とした雑誌作りにとりくみました。国語の学習を通して、「見通しをもって計画的に書く力・知恵を出し合い、仲間と協力して書く力」を育てることが目的でした。
  子どもたちは「企画会議」「編集会議」「アポイントメント・取材」「執筆」「推敲・校正」といった編集活動を通し、地域のよさを伝えるための雑誌を作り、地域に向けて繰り返し発信しました。完成した雑誌を地域の公共施設や店舗にフリーマガジンとして置いてもらい、読者を増やした結果、1年間で発行した雑誌は12冊、総発行部数は千部以上になりました。この学習を通して子どもたちは、「計画的に協力して書く力」を身につけるだけでなく、地域への愛着やコミュニケーション意欲を高めることもできました。
  私は昨年度末異動となりましたが、嬉しいことに、雑誌作りは後輩たちに受け継がれ、本年度も継続されているそうです。

236:「思考し、表現する力」を高めるために― ヒメハルゼミの調査を通して ―

  『あ!セミの抜け殻見つけたよ』と子どもたちの声が響く本校は、「思考し、表現する力」を高めるために、総合的な学習の時間を中心に研究をすすめています。
  学校前の八幡山が、国指定の天然記念物「ヒメハルゼミ」の生息の地であることから、毎年3年生によるヒメハルゼミの調査活動を続けています。今年度も、鶴枝ヒメハルゼミ保全協会の方や保護者の協力を得ながら、抜け殻の採取等を行い、それをもとに分布図を作成し、気温や湿度、天候との関係を調べたり、昨年度との比較をしたりしました。学習の途中、グループ内での中間発表を行い、意見交換をする中で、内容や方法についての修正を行い、最後に学習のまとめとして全体発表会を行いました。
  今後もこのような活動を通して、自分の考えを深め、伝える力を高めることのできる児童を育てていきたいと思います。

235:創作劇にチャレンジ

  「自分たちで創る劇をやってみないか。」
  4年生全員、42人が協力して全てを自分たちで創りました。①スタートのテーマはこちらが出しグループごとに話し合い、動きをつけながら創る。②発表する。(台本は書かない。)③他のグループの良い所を見つけながら、自分たちの劇を創り直す。①~③をくり返すと、内容や動きが序々にわかりやすく、おもしろくなっていきます。それぞれが自分で言いたいせりふが出来上がっていきます。次に各グループのものを一つのストーリーにつなげていきます。
  総合の時間を20時間かけて少しずつ仕上げていく。創作劇のおもしろい所は、途中経過の中で子どもたちの様々な葛藤が出てくるところです。バラバラだった気持ちが一つの劇に仕上げようと序々にまとまってきます。それぞれが自分の役割も自覚してくる。題名も話し合って決めました。『不思議なぼうけん』。出来上がった劇を地域の人に見てもらおうと、ビラを作り直接声をかけにいきました。発表後の子どもたちはやりとげた満足感で笑顔いっぱいでした。 

234:Let`s challenge English!

  国際都市成田では特区の指定を受け、市内すべての小学校で1~6年生に英語を教科として指導しています。週に3回、学級担任とALTのTTで行い、歌や会話、ゲーム等を中心に英語での活動を楽しんでいます。
  今回、3年生の授業でFIVE LITTLE MONKEYSの絵本を使って、歌やチャンツ(一定のリズムに乗せて英語を口ずさむ学習法)を取り入れたプログラムを工夫してみました。絵本の魅力と歌やチャンツの効果により、子どもたちはもちろん、私たち教員も楽しく英語を学習することができました。特にチャンツは、リズムに合わせて身振りを入れながら英語を次々に練習していくうちに、教員も子どもも熱中してきて教室に一体感が生まれる程でした。
  小学校で英語というと、ついALTまかせになりがちですが、やはり学級担任の力は欠かせません。学級担任もすすんで英語を話して、一緒に英語の授業を作ってほしいと願っています。「英語嫌いを作らない」ためには、まず教員自身が英語に背を向けないことではないでしょうか。

233:嚶鳴(おうめい)っ子のたくましく生きる力をめざして

  2007年度、本校は、日本生活科・総合的学習教育学会の全国大会に協力校として参加しました。 研究の特徴として、「生きる力」の育成を目的とした「プロジェクトベース学習」を取り入れています。
  「よい子・できる子・元気な子」の嚶鳴っ子をめざし、生活科では「身につけたい力」を教員側が明確にもった上で、幅広い体験活動をさせ、そこで得られた「気づき」を大切に自らを高められるように支援していきます。また、総合的な学習の時間では、自分たちで「テーマ」を設定し、活動計画を立て、活動と「身につけたい力」との整合性をみながら「振り返り」をすることで自己評価能力を高めていきます。
  児童の意欲的な活動が、ただの活動に終わるのではなく、活動によってどのような生きる力になっていくのかを楽しみにしながら、実践しています。

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

39:キラリ輝きを持った子どもを育てる学校をめざして―集会活動を通したとりくみ―

  本校は学級数29、児童数893人の大規模校です。人との関わりをうまく持てなかったり、リーダーシップがとれなかったりする子どもが多く人間関係が固定化しがちな傾向があります。今年度、私たちの分会では、一人ひとりが自己存在感を高め、キラリ輝ける児童の育成をめざし、「思いやりを持ち、進んで人と関わることのできる子どもの育成」をテーマに、さまざまな集団活動にとりくんでいます。そのような学校改革を推進するために、異学年交流と集会活動を柱として、自分の気づきや思いを発信したり行動化したりする楽しさを実感し、進んで人と関わることのできる子どもを育てたいと考えました。
  異学年交流は、1・6年生、2・4年生、3・5年生を姉妹学年として位置づけ、企画運営に当たっては、各学級で実行委員体制でとりくんでいます。年間7回の定例の異学年交流(フレンジャータイム)として、仲良し遠足、仲良し給食、ゲーム大会、七夕会、理科発表会、スポーツ大会、清掃など多岐にわたり活動しています。その他、実行委員を中心にして常時活動として学級・学年での交流を行っています。特に、1年生と6年生については、教室を同じ校舎の1階と2階に配置し活動が容易になるようにしました。
  集会活動を『全校児童を対象とした学びの場』と据え、集会委員を中心として児童活動の充実をめざしています。「あいさつの嫌いな王様」など子どもたちが企画演出した劇や読書ボランティアの方々の読み聞かせ、教職員の合唱、地域の方々の影絵など内容も子どもたちの興味関心を高めるものです。集会の流れは必ずプリントし、校長の話もどこでどのようなことを話したら効果的なのかまで考え集会委員がお願いしています。
  今後も、異学年交流と集会活動を通して、『キラリ輝く子どもの姿で語れる学校』をめざし、熱意と誠意そして創意を持って進んでいきたいと思います。

38:伝統の体育実技研修で元気な明るい職場を

  本校は、1930年の第1回公開研究会から、戦時中も途絶えることなく、本年で第78回を迎える伝統の体育研究校です。裸足、裸の体操で「教えることは、学ぶことなり」を合い言葉に研究実践を積み重ねてきました。
  「体操は身をもって」が本校体育研究が始まった当初からの合い言葉です。本校では、木曜日の放課後の時間を職員の体育研修日と位置づけ、定期的に実技研修を行っています。地域から講師を招き、徒手体操、肋木運動、器械運動の実技研修にとりくんでいます。
  また、木曜日に加えて、毎週土曜日の夜、時間に都合のつく職員は、地域の戸田小OBの方々による「戸田体操クラブ」の活動に参加させていただき、実技研修を受けています。さらに運動会前、公開研究会前の一か月程度は水曜日の夜にもこの活動が行われます。こちらはほとんどの職員が参加し、徒手体操を中心とした研修を行っています。
  体育では、動きのポイントを自分の体でつかむことが、児童に指導する際有効であると考えます。体で覚えると、児童のつまずきのポイントがよくわかり、そのための手立てもはっきり見えてきます。そして何よりも、児童に示範することができます。児童にとっては「百聞は一見に如かず」です。
  これらの職員体育実技研修を通して、本校戸田小分会の仲間が互いにアドバイスし合いながら、指導技術を磨き合い、よりよい授業を実践できるよう日々努力しています。そして何よりも共に体を動かし、気持ちの良い汗を流し合うことは、明日への活力となっています。また、実技研修の後には、決まって体育館で談笑をしながら、体育に限らず、日頃の学級経営等の悩みについて語り合う場も設けています。分会のテーマ「元気で明るい職場をめざそう」は、この職員体育研修で具現化されています。

37:小学校・中学校間の壁を取り除く~小学校での出前授業を通して~

  新島中学校では、2年前から学区の2つの小学校(新島小学校、湖東小学校)へ職員が出向いて出前授業を行っています。一昨年度は試行的に4人が行い、昨年度は全職員がどちらかの小学校で行いました。本年度も全職員が行う予定です。
  「中学校の教職員が学区の小学校に出向き、授業をすることで、中学校の授業への不安が取り除かれ、スムーズな中学校教育への移行が図れるであろう。」「小・中学校間での情報の共有ができ、教職員に、地域の子どもという意識が高まるであろう。」という考えのもと、小学校の子どもたちにあるであろう中学校に対する不安や怖さの壁、小・中学校の教職員間にある情報不足や子どもに対する認識の違いの壁を少しでも取り除こうと考えての実践です。
  出前授業での子どもたちは、中学校教職員と学習内容への興味関心が非常に高く、意欲的に授業にとりくんでいます。授業後の感想は好意的なものがほとんどで、中学校の授業に対しての不安が解消されたようです。今年度の1年生は順調な中学校生活のスタートでしたが、「先生の顔と名前を覚えていたので、安心感があった。」という入学後の感想もあり、期待した効果があったといえます。
  中学校の教職員にとっては、授業力を試される場でもあります。興味津々で待っている小学生に拙い授業はできないので、授業改善につながっています。プラスアルファの仕事ではありますが、その結果として小学生が入学を楽しみにしてくれているとなればうれしいし、がんばる力も湧きます。
  小・中学校の教職員間も、話す機会が増え、相互の理解が進みました。子どもへの理解も深まり、同じ学区の子どもたちという認識ができたと思います。小・中連携の一つの方法として、効果的な実践だといえます。

36:出張型学校委員会~分会力の向上を目指して~

  船橋支部は青年部の誕生もあり、組合員数は約550人となりました。しかし、組織率は決して高いとは言えず、分会単位で活動を展開することは未だに容易ではありません。分会の構成人数が少ないことで受身の活動が目立っていました。しかし、何もアクションを起こさなければ、支部としての力が高まらないばかりか、せっかく加入していただいている組合員がメリットを感じとることはできないでしょう。
  近年、船橋支部では、分会力の向上をめざして、「出張型の学校委員会」のとりくみを行っています。これまでは書記局近くの会議室で行っていた学校委員会の会場を市内各所にある公民館に移しました。会場近隣の分会の学校委員以外の組合員、時には未組の方にも参加を呼びかけて、組合活動の報告や学習を実施するというとりくみです。11月の学校委員会は、人事異動のとりくみをメインとして薬円台公民館で開催しました。約30人の仲間が集まり、国や県における教育界の動向や千教組の活動を学びました。また、人事異動については、たくさんの不安が寄せられました。船橋では、大量退職期を迎えて100人を超す採用があり、若年層の教職員は「初めての人事異動」に不安を隠せません。
  支部では、執行委員による分会訪問も始まり、分会に根付いた組織づくりの第一歩を踏み出しました。これからも、分会の声が届き、問題に対応できるような組織づくりを心がけていきたいと思います。

35:市川市支部主催 夏季教育講座

  市川市支部では「教育実践力の向上」をテーマとして、年に数回、支部が中心となり教職員に参加を呼びかけ、いろいろな行事を開催しています。今年度もその一環として、夏季休業中に「夏季教育講座」と称して学習会を開きました。
  今回の学習会は二部構成で、第一部は、千葉大学教授の明石要一先生をお招きし、『多様化する子ども・保護者とどう向き合うか』をタイトルに講演をいただきました。また第2部では、市川市内の小中学校の教職員3人と、明石先生をオブザーバーに、『今、困っていること・悩んでいること』をテーマにパネルディスカッションを行いました。
  講演会で明石先生は、さまざまな事象を紹介しながら、近年「社会・地域・保護者」が変わってしまったことに言及し、教育の地域格差、経済力による放課後格差等の問題を投げかけました。
  ディスカッションでは、パネラー三者三様のタイムリーな悩みが報告され、会場参加者からの意見や体験談などを交えながら、解決法を探りました。なかなか明確な解決法とまではいきませんでしたが、明石先生から最後に、「先輩は釣鐘。強くたたけば響く。先輩のいいところを学び、守り、それを破る。そして最後はそこから離れる。それが自然に行われる学校であってほしい」とアドバイスがありました。
  集まった参加者の多くは、「研修」として参加しています。昨今「研修」が簡単に取れなくなり、計画書や報告書の提出が面倒だといって、せっかくの権利を行使せずに済ませてしまう人も多いようです。行使する人が少なくなればやがて制度は廃れます。今後も市川市支部では、「研修で参加しよう」と呼びかけ、一人でも、一回でも多く「研修」を取り、研修制度を維持し、教育実践力の向上に役立てようと心がけていきます。
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千葉県教職員組合
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