本文へ移動

学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

227:地域の自然を見つめる理科学習

   「夷隅はどこも理科室だ」と言われるほど豊かな自然に囲まれている夷隅では、小中学校の教職員で協力しながら地域の自然を教材化する学習が永きにわたり続けられています。私もその一員として恵まれた自然環境を教材として生かして、自然豊かな地域とふれあいながら、自然への見方・考え方を広げ、地域の自然のよさを実感し、大切にしたいという思いを育てたいと考えています。
  5年生の理科「流れる水のはたらき」の学習では、学校から徒歩で3分の海岸を教材として活用し、支流をつくって流れる水や土地の変化の様子を観察しました。児童は、支流の川岸の変化に気づき、水の流れや砂の積もり方に目を向けながら学習をしました。帰りには、ゴミを拾ったり、生き物を観察したりする児童もいて、きれいな海を残したいと話していました。これからも、地域の自然とふれあい、体験的な学習を通して、豊かな思いや情操を育み、自然をみつめ意欲的に学ぶ児童を育てていきたいと思います。

226:サーモテープを用いた導入実験

  本校では、見通しをもって、主体的に問題解決していく理科学習」をテーマに理科の研究を進めています。今回は、第四学年の「もののあたたまり方を調べよう」の実践を紹介します。
  水の温まり方の導入場面で、どのように水が温まっていくのかを視覚でとらえられる工夫として、サーモテープを用いました。方法は、試験管の中にサーモテープを入れ、試験管に入れた水の真ん中あたりを熱します。金属棒の実験で熱せられたところから両方に熱が伝わったことで、児童の多くは、水の場合も同様に熱せられたところから上下に熱が伝わっていくと予想をしました。ところが、実際は上部の方から色が変化してきたことで児童の関心が高まりました。そして、児童が水の温まり方に興味をもち、最後まで主体的に問題解決を進めていく姿につながりました。
  今後も、テーマに迫れるよう、他の単元でも学習材の工夫などの研究を進めていきます。

225:一人ひとりが頑張れる授業をめざして

  本校では基礎学力の定着に重点を置いて日々の学習活動にとりくんでいます。その中でも全学年の数学と1・2年の英語は1つの学級を二つに分けて行う少人数指導を行っています。
  英語では、本人の希望や定期テストをもとにクラスを習熟度で分けて授業を行っていますが、成果は徐々に出てきていると思います。
  少人数で学ぶことで、授業への参加意識が高まり、どのクラスでも積極的にとりくむ姿が増えました。苦手意識の強い生徒も短時間の活動を多く取り入れ、「できた」「わかった」という経験を多く持たせることができ、学習意欲の持続につながってきています。
  また、発言や課題にとりくんだことをポイント化し自分がどのくらい積極的に授業に臨んだかわかるようになっています。時には友だちと競い合って頑張ることもあります。
  意欲的に努力する生徒たちが、しっかりと基礎力を身につけていけるように、これからも授業づくりを工夫していきたいと思います。

224:書くことによって育てる国語力

  本校では読解・図書館・表現の三部会に分かれ「国語力の育成」を研究しています。その中で表現部会は、自分の思いや考えを進んで表現する子の育成にとりくんでいます。書く技能を高めるために、“書くことで育てる国語力年間指導計画”を作成し、書くことの日常化と系統的な指導を行っています。
  低学年の作文指導では、したことを順序よく書くことから始め、五感を使って場面の様子を豊かに書くこと、そしてその時々の自分の気持ちを書く練習を繰り返してきました。ねらいを明確にして書き続けることにより、書くことの楽しさも味わうことができるようになってきています。
  継続的に書くことにより、生活科や算数でも自分の学習を振り返ったり考えを書いたりすることが、短い時間で上手にできるようになってきています。今後も本校の“書くことで育てる国語力年間指導計画”に従って、書く意欲と技能を高める指導を繰り返して行きたいと思います。

223:事例を用いた学習(ケーススタディ)を取り入れた健康

  健康教育を行う際に感じることは、学んだ知識や情報が、子どもたちの生活になかなか生かされないということです。それは、学び得た知識や情報を適切な判断や意思決定にどう活用していくかという具体的な手だてを十分に確立できていなかったことが、要因の一つと考えました。そこで、事例を用いた学習(ケーススタディ)を行うことが有効と考え、実践にとりくみました。
  授業「心の健康」では、自分にとっては親友の、当人同士は仲の悪い二人の友だちから同じタイミングで遊びに誘われて困るAさんという事例を設定し、どう対処するかロールプレイングを行いました。子どもたちは自分で演技したり友だちの演技を見たりする中で、心の発達の様子に気がつきました。また様々な対処の仕方とその理由を知ることで、自身が意思決定する際の材料を得る機会となりました。
  これからもよりよい健康教育のあり方を模索し、実践を進めていきたいと思います。

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

54:「多忙解消に向けて事務処理の有効化をはかる」

  銚子市立高神小分会は、東に「犬吠埼灯台」西に「灯台キャベツ畑」を望む風光明媚な場所にあります。出勤途中に小高い愛宕山を通り、条件に恵まれると日本一の富士山を見ることもできます。
  ここ数年の児童数の減少に伴い職員数も減っています。そこで、3年前から「多忙解消のために事務処理の効率化をはかろう」をテーマに文書の処理方法や成績処理等の研修をしています。 活動例としては、
 
1.校内にサーバーを設け、各学年・校務分掌ごとに文書を保存する。
  (資料作成の時間を短縮する。)
2.提出文書や指導案の形式をサーバーにおき誰でもすぐに作成できるようにする。
  (例文を全員が参考にでき、形式もそろえられる。)
3.学校要覧・教育計画・通知表を自校で作成する。
  (業者作成よりじっくりと作ることができ、予算も少なくてすむ。)
4.通知表の補助簿をエクセルで作成する。
  (時間に余裕がある時・気づいたときに少しずつでも入力をしておくことができる。本紙印刷までの修正が簡単である。)
 
  上記の処理ができるように7月・8月に集中してパソコン研修を行いました。7月には、通知表作成のための入力の仕方を中心に研修し、八月は、元校長を講師に招き、地図作成やデジカメの動画編集等の研修を行いました。便利な反面、情報の漏洩問題等が発生している昨今です。個人情報とは何か、USB他、情報の管理についても随時、研修しています。
  時間は限られています。しかし、処理しなければならない校務は、次から次へと増えています。自分たちで、時間を作る工夫をして、明るく元気に仕事をしていきたいと考えています。

53:「楽しく学びま専科!(体育編)」の活動を通して

  「楽しく学びま専科」の活動を始めて4年目になります。4年前というと、子どもの学力低下問題がクローズアップされてきた頃で、体力テストの全国結果が出るたびに騒がれていた子どもの「体力低下」が、蚊帳の外に置かれてしまったような時でした。
  もともとは、良い体育授業を目指して、指導法や教材について検討したり授業を見合ったりすることを目的にしていましたが、若い教員の参加が増えるにしたがって、実技研修を主な内容にするようになりました。講師の方に授業スタイルで指導をしてもらい、参加者は児童・生徒の立場で学ぶわけです。若い教員にとっては、会議室で指導案の検討や教材の研究をするよりも、体育館で実際に体を動かしながら優れた指導法を学ぶ方が、吸収しやすいようでした。熱心な参加者は体を動かしながらメモをとったり、その場で講師に質問をしたりする姿もありました。
  今年度は、5月「バスケットボール練習法」、6月「陸上運動指導法」、8月「良い体育授業のあり方」、11月「表現運動の授業」、2月「まとめ(予定)」をテーマに、それぞれ講師を招いて実践してきました。授業スタイルのよいところは、指導の仕方だけでなく授業者の発問や指示、間の取り方、集合のさせ方、マネジメントなども肌で感じながら学べるところです。優れた体育指導の中には、どの教科指導にも使えるプロの技がいくつも詰まっています。
  来年度からは、新学習指導要領の移行期に入り、小学校の低中学年において体育の年間授業時数が次第に増えていきます。指導内容も具体化され体力の向上が一層強調されます。「体力低下」の危惧は忘れ去られたわけではなかったようです。
  「楽しく学ぶ」児童・生徒の姿を目指して「楽しく学びま専科」は存在します。そこには「楽しく学ぶ」教員の姿があります。たった2時間でつながりができ、輪が広がる。そんな「学びの場」をこれからも提供していきたいと思います。

52:読解力を高め、心身共に豊かな児童の育成 ―平和教育の実践―

  私たち興津小分会では、実社会や実生活に深くかかわる読解力の向上を掲げ、各教科を通して、日々指導にとりくんでいます。
  地球のどこかで今もなお、内戦やテロが起きている現状は、児童にとってテレビや新聞での出来事としてしか捉えられていません。戦後の平和な世の中に生まれ育った教職員と児童にとって、戦争時代の生活の様子や心情を読み取り、平和に対する意識を高めることが大切であるということは言うまでもありません。
  本校では、「さざなみ集会(全校集会)」の中で、図書委員会が、戦争時代の出来事を3・4年生の国語の物語教材、6年生の歴史で学習している時期に合わせ、「戦争と平和」についての読み聞かせをしました。そこで、「私たちの戦争体験の絵(紙芝居)」を活用させていただきました。この紙芝居は、房総の会(退職女性教職員の会)夷隅支部の方々が作成されたものです。内容は、「出征兵士の見送り」から始まり、「学徒動員」、「東京大空襲」、さらには「集団疎開」に至るまで、全部で23枚に及びます。実際に戦争体験した方々がつくられたものなので、身に迫るものがありました。低学年にはやや難しい言葉もありましたが、1枚1枚の絵から気持ちを読み取ることができました。中・高学年の児童は、内容を視聴した後、それぞれの学年に応じた感想を発表することができました。
  今後とりくんでいきたいのは、次の2点です。 ①読み聞かせボランティアの方々に戦争にかかわる本や平和の願いが伝わる本を選んで読んでいただくこと。 ②総合学習で取り上げ、自分たちの生活の見直しや平和であることのありがたさについて考えさせること。
  それらを通して、読解力を育成しながら、平和教育についての実践をすすめていきたいと思います。

51:「エコ・スクール ~学校環境を整える~」

  五井小分会では、4月の分会会議で、「光熱費の節約・紙の節約等に心がけて活動していこう」というテーマを設定しました。この背景には、「子どもたちも地球環境を考えて、様々な活動をしている。私たち大人も何かできるのではないか。例えば、分会の電気やガス、紙に関しても無駄遣いしている部分があるのではないか。自分たちの意識を変えれば、改善できる問題ではないか。」という声が上がり、決定しました。
  活動をするにあたり、分会内で様々な約束を設定しました。印刷の紙に関して、裏面を活用できるものはできるだけ裏面を印刷用紙として活用すること。移動教室等で、教室を使わない場合は、電気を消し、節電を徹底すること。夜7時以降も残業する場合は、極力職員室で行い、無駄な光熱費を出さないことなどです。どれも当たり前のことかもしれませんが、分会で真剣にとりくんでみると、少々面倒に感じてしまうなど、今までいかに無駄が多かったか、気づかされる毎日でしたが、少しずつ分会の意識が変わっていきました。
  活動の成果も現れ始め、途中経過ですが、電気使用量も昨年度より1割程度減少が見られます。また、紙の使用量も、昨年度より約10万枚減少させることができています。また、夕方になると、教室から降りて職員室へ集まって仕事をすることで、それが良い意見交換の場になっています。特に若手教職員が多い私たちの分会では、先輩教職員に意見を聞いたり、同年代の仲間と談笑したりして、繋がりを深めています。今後もエコ・スクールを目指すと同時に、教職員同士の繋がりも深めていきたいです。

50:平和教育のとりくみ

  本校の学区は比較的落ち着いた教育環境にあり、多くの生徒が学校生活に意欲を持ち、学習の基礎・基本のみならず生活の基礎・基本ができており、前向きに学習や行事、生徒会活動、部活動等にとりくんでいます。生徒は安全で豊かにすごすことが当たり前であり、平和であることのありがたさを実感していることが少ない様子です。以上のことをふまえ、平和の大切さや尊さを再度認識させたいと考え、今年度の分会テーマを「平和教育のとりくみ」としました。そこで、戦争と平和に関することだけにとどまらず、平和を広い意味で捉え、皆がお互いを思いやる「豊かな心」の育成や人権教育にも目を向けてとりくむこととしました。
  本校はここ数年、学習環境、生徒活動環境の工夫に力を入れて学校環境の充実に努めてきているので、平和教育の視点からも掲示物や展示等の工夫をしました。例えば、国語の授業で戦争と平和に関する教材を扱うときは、生徒の関心を高める手立てとして、国語科室内の掲示物を戦争と平和に関するものにしました。戦時中の状況が一目でわかるように工夫したり、図書室に戦争と平和に関する展示コーナーを設けて関心を持たせるようにしたりしました。そのため、本を手にとって読み始める生徒や、展示物に目をとめる生徒が多く見受けられました。また、国語教材「大人になれなかった弟たちに」では、戦争による悲劇を、自分たちのこととして考え、発表し合うことにより、家族のつながりや、人とのつながりについて深く考えさせる手立てとしました。朝の20分読書では、他者を認め差別のない集団づくりのために、図書館指導員によるブックナビ(読み聞かせ)で人権教育に関する本を扱っています。さらには、外国から編入した生徒との理解を深めるために、総合的な学習の時間で、その国の調べ学習を行うなど、生徒がお互いの文化・価値観を理解し認め合うことのできる豊かな心を育むためのとりくみをしています。 
会員専用ログイン
千葉県教職員組合
〒260-0013
千葉県千葉市中央区中央4-13-10 千葉県教育会館新館8階
TEL.043-224-0484
FAX.043-225-2970
1
1
5
2
1
9
TOPへ戻る