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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

292:主体的に表現する子どもの育成~言語活動の充実をめざして~

  自分の気持ちを上手く表現できずに、友だちとよいかかわりがもてない子どもが多く見られます。一方、社会の中で生活をしていくためにはコミュニケーション能力は欠かせません。そのため、学校生活の中で、仲のよい友だちだけでなく、活動を共にする全ての友だちとも意思疎通ができる力を養うことが必要だと考えました。
  そこで、国語科の学習の中で、読むことと表現することの関連をはかりながら伝え合う力を育むため、友だちの文章を読んでよいところを見つけ合う活動を行いました。
  「文章のよさ」の視点は、①書き方でよいところ、②内容でよいところ、とし観点項目を確認してから行いました。それにより、文章を読み解くことが苦手な子どもも、友だちの文章のよさに気づくことができ、自分の言葉で相手に気持ちを伝えることができました。
  気持ちや意見を伝え合うことは大切です。これからも、さまざまな場面でとりいれていき、主体的に表現できる子どもを育てていきたいと思います。

291:豊かな日本語を楽しみ親しむ子どもたち

  情景や心情が言葉豊かに表現された古典作品や短歌・俳句など、日本にはすばらしい言語文化が受け継がれています。しかし、小学校三年生で初めて文語調の文章にふれる子どもたちにとっては、「学習指導要領」の目標にある「情景を思い浮かべたりリズムを感じ取ったりすること」は難しいのではないか、という問題があります。
  そこで、日常的に豊かな言語文化を楽しみ親しむための年間計画を作成し、俳句・ことわざ等の特性に合わせた言語活動を設定しました。
  俳句の特性は「印象をとらえて表現すること」と捉え、俳句かるたを作成し、かるた大会を実施しました。ことわざ・慣用句の特性は「日常生活で使うこと」と捉え、ことわざ・慣用句集の作成をしました。そして最後に、両方の作品を「ことばの宝箱」という作品にまとめて綴じました。このようなとりくみをとおして、子どもたちも私自身も楽しく親しみながら「豊かな日本語」を味わうことができました。

290:みんなで「できる喜び」を味わう体育学習の在り方~器械・

器具を使っての運動遊び、器械運動を通して~
 
  器械運動の技能習得について、三つの視点を意識してとりくんできました。
視点①「やさしい」
  基礎的な運動感覚づくりに継続的にとりくませ、腕支持や逆さ感覚を身につけさせました。また、一人ひとりにとってやさしい、スモールステップ課題を与えるようにし、全ての子どもが「できる喜び」を実感することができました。
視点②「わかりやすい」
  視覚的認識や聴覚的認識によって動きのイメージを持たせるようにしたり、教員や友だち同士による補助を積極的に行ったりすることで、技能向上につなげることができました。
視点③「たのしい」
  単元をストーリー化したり、音楽を取り入れたりすることで子どもが夢中になって運動にとりくむことができました。友だち同士の肯定的な言語活動を奨励し、みんなで「できる喜び」を共有することができました。
  今後も三つの視点を意識して、子どもに「できる喜び」を味わうことのできる体育学習をめざしてとりくんでいきます。

289:跳び箱運動の技能を効果的に高める補助運動の工夫~開脚跳びの学習を通して~

  器械運動は、個人の技能に差が顕著に現れ、子どもたちの好き嫌いが分かれる領域です。子どもたちが意欲的に活動し、技能を身につけるためには、技の一連の動きを分析し、ポイントとなる動きを補助運動として与えていくことが必要であると考えました。
  開脚跳びの踏み切りで助走から両足踏み切りを行うときには、踏み切る両足と後方から前方に振り上げる両腕の動きをスムーズに連動させることが重要です。そのための場として、一歩踏み切りからの壁突き放しの場や、フープを利用した両足踏み切りまでのリズム作りの場は、二つの動きを連動させる運動感覚作りに非常に効果的でした。そして、一連の動きをつなぎ合わせる場として最も有効だったのが馬跳びでした。馬跳びは、開脚跳びのすべての動きを含むだけでなく、馬の高さや方向、馬の人数を変えることによって難易度を自由に調節できるのです。
  補助運動を工夫することで、技能の習得にむけて運動感覚を積み重ね、つなげていくことの大切さを実感しました。

288:子どもが主体的で目的意識をもった学習~

紙しばい劇2年生「ひっこしてきたみさ」~
 
  子どもたちは、「国語の授業」と聞くとまず人物の気持ちや作品の主題を考える学習を連想しがちで、そのような学習を行う目的がわかりづらい、面白みがないと感じている子どもが多いです。そこで、学ぶ目的がはっきりとし、学習の必要性を感じさせ、「読む・書く・話す・聞く」力を子どもにつけさせたいと考え、物語教材で紙しばい劇をつくる活動を行いました。そして、単元の最後に発表会を行うという目的をもって活動にとりくみました。
  まず物語を読み終えたら、登場人物、場面の確認をしました。次にグループに割り振り、誰がどの場面を担当するのかグループ内で相談しました。そして画用紙に教科書の本文を写して、表にはその場面にふさわしい絵を描きました。紙しばいが完成したらグループで練習をし、いよいよ発表会です。何度も練習を重ね暗記して発表した子、登場人物になりきって発表した子、動きも入れて劇化した子など、発表会で見てもらう人のために一生懸命工夫を凝らし活動していました。
  単元全体をとおして子どもの学習意欲は高く、主体的に学習にとりくむ子どもが多く見られました。これからも「目的・必要性・楽しさ」がある授業を心がけていけたらと思います。

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

64:和・輪・WA ~職員全員がつながり合う職場をめざして~

  白幡小は、特別支援学級をふくめて全12学級の中規模校です。四方は木々に囲まれ、木の葉の色彩を楽しむことができる自然いっぱいの学校です。分会では、4月の職場会で「和・輪・WA」(わ・わ・わ)というテーマを設定しました。
  放課後の職員室はいつも明るい笑顔があふれ、和やかな雰囲気で仕事をしています。1年目・2年目と若年層の教職員もおり、生徒指導や学級経営などで困っている様子を見かけると、すかさず声をかけ、助け合いながら仕事をしています。青年部間の交流も盛んで、青年部行事には「全員参加!」をモットーに、学習や仲間づくりにとりくんでいます。採用試験に挑戦している講師もいるので、青年部独自で採用試験学習会を開き、模擬授業を実践したり面接対策などについて話し合ったりし、未来の教員となる職員を応援しています。
  また、中規模校にもかかわらず、学級担任の半数が青年部なので、ベテラン教職員と若さあふれる青年部教職員が手をとり合い、ひとつの輪になってさまざまな活動にあたっています。教材研究や授業研究は、夜遅くまでよりよいものを作り上げようと話し合いをしています。教材作成にも時間を惜しみません。教職員が個々に仕事を進めるのではなく、教職経験の少ない若手とベテラン教職員ががっちりと手を組み、サポートする体制が整う職場環境を、常に心がけています。さらに、部活動指導では、全職員が指導にあたっています。職員一人ひとりがその持ち味を生かして子どもと接することで、心豊かな「白幡っ子」が育っています。行事の後には食事会や茶話会を設け、リフレッシュして次の活動に向かえるようにしています。
  今後も教職員の多忙解消にとりくみ、ゆとりをもって子どもと向き合えるように活動の輪を広げていきたいと考えています。そして、職員全員がつながり合う職場をめざして手をとり合っていきたいと思います。

63:若い力は職場の宝

  本校は勝浦湾を見わたせる高台にあり、3年前に完成した校舎は大変明るく開放的な造りとなっています。全校児童は309人、職員は講師を含め24人、その内青年部層が五人います。夷隅支部内では青年部層が多い分会です。
  勝浦小分会でも、日々の授業実践に加えて生徒指導、保護者の要望への対応等で、多忙極まりない毎日を送り、職員が疲れを感じています。では、どうしたらこのような毎日を打開できるのでしょうか。これは、永遠のテーマでもあるように思いますが、本校では若い力が大きなエネルギーになっています。
  1つ目は、学生ボランティアの協力です。本校のすぐ近くにある国際武道大学の学生が自主的に子どもたちに関わってくれています。若さと体力があり、休み時間には子どもたちとグラウンドを走り回ったり、授業中は静かに見守ってくれたりすることで、子どもたちが楽しい学校生活を送り、授業に集中できるようになりつつあります。
  2つ目は、職場の青年部層の活躍です。授業や部活動で熱心に指導にあたるばかりでなく、校内研修でも率先して授業実践し、授業力のアップを心がけています。そんな姿に「私自身も頑張らなくては」と、思うこともあります。さらに、青年部層がリフレッシュのためのとりくみを提案・実践しています。夏休みには「お好み焼き」を作って食べました。今までにこんな楽しいひとときがあったのかと思うくらい夢中になりました。
  職員が明るく生き生きと仕事をするためには、職員の心と体が健康であることが第一です。若い力からエネルギーをもらって、子どもたちに真正面から向き合っていきたいと思います。

62:たてわり活動を生かした人間関係作り

  本校の学校教育目標は「心輝き、夢ひらく、たくましい子」である。学校教育目標を受け、たてわり活動の目標は、「異学年で集団を構成し、各行事や日常の活動にとりくむ中で、児童の自発性、協力する力、思いやりの気持ちを育む」とした。
  学級だと同一年代の集団だが、たてわり班のように、異学年の集団形態を作ることにより、上級生が下級生の面倒を見る中で、上級生に思いやりの心が育つ。下級生は上級生に感謝の気持ちを持つ。そのような中で豊かな人間関係ができると考えた。
  今年度は、たてわり活動の場を六つ設定した。その1、ふれあいタイム( 水曜日の昼休み年間12回) 。その2、ふれあい集会(1年生を迎える会の中) 。その3、全校遠足。その4、運動会たてわり種目。その5、地域美化デー。その6、卒業おめでとう会食である。
  現在までふれあいタイムは3回実施した。第1回目、オリエンテーリング。第2回目、長縄大会。第3回目、へびじゃんけん大会である。どの回も、上級生が下級生のことをとてもよく考えた行動をとっていた。オリエンテーリングでは、上級生が正解を知っていても、なるべく低学年児童の考えを優先させていた。長縄大会では、長縄を跳ぶタイミングを合わせ、上級生が下級生と手をつないで一緒に跳んであげるなど、良く工夫して教えていた。へびじゃんけん大会では、歩数で高学年が有利になってしまうので、高学年が少しゆっくり走ってあげたりと気配りをしていた。
  今現在、年間計画の約半分を実施したが、確実に成果が見られている。来月には電車を使っての全校遠足も予定されている。今までは30分程度の活動時間だったので、1日のほとんどを学級でなく、たてわり班で過ごすのは初めての体験だ。さらなる豊かな人間関係ができるよう温かく見守りたい。

61:教育実践力の向上をめざして ―苦手教科の指導法―

  市川市支部では、執行部が主体となり、日々の教育実践に役立つような学習会を開催し、教育力量を高めるとりくみを行っています。今回はその一環として、6月に開催した青年部学習会の様子をお届けします。
  「明日の授業どうしよう…」全教科の授業を行う小学校の若い教職員たちには共通の悩みです。特にそれが、自分の子どもの頃からの苦手な教科だった場合、授業のやり方を考えることさえ苦痛に感じてしまうこともあるでしょう。一方、「国語はきらい…、図工は絵が苦手…」と、幼いながらに好みを断定してしまっている子どもたちの会話を耳にすることも少なくありません。
  お互いのそのような思いが少しでも楽になるよう、「へたでいい へたがいい 絵手紙を描こう」という学習会を開催しました。中学校の美術の先生を講師に招き、若年層を中心とした教職員たちが、実際に自分自身で絵手紙描きを体験しながら学びました。絵手紙は筆を立てて、上のほうを持ちます。練習で細くて真っすぐな線を引こうと思っても、筆はぐらぐらし、線は震えてぐにゃぐにゃ。でもなんかいい…。身近にあるものを描き、色と言葉を添えると、次はあれを描いてみよう、その次はこれ、と気がつけば作品がたくさん。思い通りに描けないけれど、できた作品に愛着を持てる。そんな不思議な感覚でした。 学校に戻り、実際に5年生のクラスで授業を実践してみました。まず黒板に、『へたでいい へたが・・・』と大きく書くと「やったぁ、へたでいいんだ!」とある男の子。「線はまっすぐ引けないけど、味があっていい」と自分の作品を見ながら感じた女の子。上手くできることを求めるのでなく、意欲を持てる工夫をすることが大切なのかもしれない、と感じることができました。
  今後も明日の授業に役立つような学習会を企画していきたいと考えています。

60:青年部層のとりくみと拡大

  団塊世代の退職に合わせ、ここ数年新規採用者が増加し、若い教職員が増えています。松戸市支部では、昨年度青年部を立ち上げ、活動を開始しました。
  若い教職員が増える中で問題となるのは、やはり経験不足のために生じる生徒指導上の問題や、教科指導でのつまずきです。生徒や状況に応じた適切な指導が難しく感じることが多々あり、頭を悩ませています。それは私個人のみの問題ではなく、若い教職員に共通する悩みでもあります。そこで古ヶ崎中分会では、組合員の教職員を中心に声を掛け合い、勉強会を開き、それぞれの悩みを共有するとともに、解決策や指導方法などの意見交換を行っています。先輩教職員に相談するのも一つの方法ですが、同じ世代で話をすることで安心できたり、深い部分まで追求したりすることができ、本当によい勉強になります。このように組合員を中心に活動することで、未加入の教職員にも組合のことを知ってもらう事が出来ます。実際の活動を知ってもらう事が組合員の増加へのまず一歩であると考えています。
  若手教職員の青年部層の活動と同時に、講師の方々に対する活動も盛んに行っています。早い時期から採用試験の対策として勉強会を企画し、各分会の組合員が講師の方々に声をかけ、勉強会に参加を促しています。一次試験の対策だけでなく、二次試験の模擬授業や面接対策にも力をいれ、毎年勉強会の参加者から多くの合格者を出しています。私の勤務する分会でも昨年度に続き、今年度も講師の方が積極的に勉強会に参加すると同時に、校内でも模擬授業の対策のために若手教員が集まり授業を行いました。勉強会を通して講師の方々にも組合の存在や活動を知ってもらい、採用の際には加入してもらえるように努めています。
  今後もますます若い教職員が増えていくことは確実です。これからも青年部層のとりくみをより活発にして加入者数の増加に努め、私たち自身も指導力をつけていくよう努力していきたいと思います。 
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