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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

322:筋道を立てて考え、

表現する能力を育てる学習指導の在り方~ICTを活用した算数授業を通して~ 
 
  近年の各種調査で子どもの学力向上に効果があることが明らかになっているICT。本校では課題解決の見通しを持ち、筋道を立てて考えたり、表現したりする力を高めるために活用しています。
  ①補助教具としての活用
     ICTは授業の目標を達成させるための手段として活用し、問題把握や図形領域などの場面で視覚的に捉えさせたい時にピンポイント的に使用しました。その結果、課題を明確につかみ、自分なりの考えを持つことができる子が増えました。
  ②比較検討場面の工夫
   全体での比較検討に向けて十分な時間を確保するために、自力解決の際、担任が机間指導しながら取り上げたい考えをタブレット等でノート をその場で撮影しました。その後、発表者は電子黒板に拡大表示されたノートを指し示しながら、式と図を結び付けて発表しました。聞き手は発表者と電子黒板を注視し、メモを取りながら相違点を見出そうとしていました。
   これらICTの活用によって子どもが授業に集中し、意欲が高まった結果、学習内容の定着がはかられました。

321:意欲的に運動にとりくむ児童の育成~教材づくり・教具の工夫を通して~

  今日、子どもたちがスポーツの楽しさを真に味わっていける良質の体育授業が求められています。
  私が授業づくりの中で心がけているのは、運動の苦手な児童が「やってみたい。」と思ったり、「できるようになった。」と実感したりして、その運動を好きになることです。
  こうした授業を意図的・計画的に生み出そうと考えるとき、「教材づくり」が極めて重要で、指導者が「何のために、何を、何で、どのように教えるか」 についてイメージを明確にすることが大切です。
  そこで、単元の全時間、五分程度のサーキット運動を行い、様々な動きを経験させる中で、その運動に必要な基礎感覚づくりの時間をとっています。
  この時に大切にしていることは、①誰でもできる②楽しくできる③自然と必要な力がつくように教具の工夫をすることです。
  ハードル走を例にすると、ぶつかっても痛くない素材の教具を使えば、思い切り踏み切る力を高めることができます。また、段ボールを半分に切った教具を使えば、恐怖心なく前方向へ、片足踏み切りをしながら、インターバルでリズムよく走る感覚を身に付けることもできます。
  よりよい授業を展開するため、児童が意欲的に運動にとりくむ仕掛けをこれからも追究していきます。

320:思考力・判断力・表現力を育成する算数学習

  思考力・判断力・表現力を育成するため、第2学年「はこの形」の単元で、はこ作りの実践を行いました。
  まず、学習活動の目的を明確にするため、導入部分では、図画工作で児童が作成した粘土のケーキを入れるための箱を作るという課題を設定しました。すると、「お店で箱に入れてくれる!」「早く作りたい!」などの声が上がり、意欲が高まったことがわかりました。
  次に、箱を作る段階では、様々な大きさのカラー工作用紙を使用し、児童が色を選択して箱を組み立てられるようにしました。この時に、うまく組み立てられない大きさの工作用紙も混ぜておきました。すると児童は、「高さが合わないからできない・・・」など、自然と箱の構成要素に注目し、箱ができる組み合わせはどれなのか考えながら活動するなど、児童が、思考・判断をして箱づくりにとりくんでいる様子がうかがえました。
  また、カラー工作用紙を使用したことで、作成した箱について発表する際も、色と枚数で箱の構成要素を表現することができ、表現のしやすさにもつながったと考えます。
  今後も児童の思考力・判断力・表現力を育成するため、様々な実践にとりくんでいきたいと思います。

319:楽しい体育の時間~「できる・わかる」のために「かかわる・考える」

  昨今、体育学習では「できる」、「わかる」という目標にむかって、学習を進めることが多いと思います。その目標を達成するために、私は「かかわる」ことと「考える」ことに重点をおいて、日々、とりくんでいます。特に高学年では、それらが容易にできる場の設定をめざして、授業を計画をしています。私が行っている、目標を達成するための手立てを紹介します。
  ①素材・教具・補助具の工夫
  ②資料や学習カードの工夫
  ③ペアやグループで活動する指導計画の工夫
  この三つが手立ての大きな柱です。
  ①「素材・教具・補助具の工夫」では、児童や指導者にとって身近な日常用具を使ったり、安価でどの学校でも準備のできる用具を開発したりしています。陸上運動では2リットルペットボトルをラダー替わりに、マット運動ではヨガマットで手形・足形をつくります。
  ②「資料や学習カードの工夫」では、運動の連続写真を掲示したり、動きのポイントを示した学習カードを配付したりしています。最近では、タブレット端末を映像機器として活用しています。
  ③「ペアやグループで活動する指導計画の工夫」では、特に高学年で力を入れています。一年間をとおして、いろいろなペアやグループを組ませることで、児童同士の関係が円滑になるように仕掛けます。児童同士の関係をつくり、その後の活動に生かします。技のポイントや運動のめあてが達成できているかどうかの判定をさせたり、グループリーダーを中心に練習内容や戦術の話し合いをさせたりします。自分で考えたり、友達の発言を聞いて考えたりすることが、その運動のよりよい動きにつながっていくと考えています。
  よりよい授業を展開するために、支部内の先輩や仲間たちと定期的に授業を紹介しあっています。子どもたちのために「楽しい体育の時間」を、これからも追求していきたいです。 

318:活用する力を育てる学習指導の在り方~目的を明確にした言語活動を通して~

  目的を明確にした言語活動を充実させることによって、「活用する力(思考し、判断し、表現できる力)」の育成をめざしました。
  ①フローチャートの導入(書く活動)
  思考を整理させるための言語活動として、四つのコマの中に思考過程を書くフローチャートを導入しました。四つのコマの中には式や数値だけでなく、図や言葉の記述も行い、問題解決に至った根拠を明確にすることができました。問題解決の過程を段階的に記述することで、自分の考えを明確にし、自分なりの結論をもつことができました。
  ②ペア対話の導入(話し合い活動)
  考えを改善したり、新しい考え方に気づいたりするための言語活動として、ペア二名で対話する場面を取り入れました。
  単元を通して繰り返し行ってきたことで、友だちの説明を聞きながら自分の考えを比較し、改善したり新たな考えに気づいたりすることができました。
  また自力で答えを出せない児童が友だちからアドバイスを受け、自分なりの考えをもち、学級全体の比較検討の場に臨むことができました。 

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

39:キラリ輝きを持った子どもを育てる学校をめざして―集会活動を通したとりくみ―

  本校は学級数29、児童数893人の大規模校です。人との関わりをうまく持てなかったり、リーダーシップがとれなかったりする子どもが多く人間関係が固定化しがちな傾向があります。今年度、私たちの分会では、一人ひとりが自己存在感を高め、キラリ輝ける児童の育成をめざし、「思いやりを持ち、進んで人と関わることのできる子どもの育成」をテーマに、さまざまな集団活動にとりくんでいます。そのような学校改革を推進するために、異学年交流と集会活動を柱として、自分の気づきや思いを発信したり行動化したりする楽しさを実感し、進んで人と関わることのできる子どもを育てたいと考えました。
  異学年交流は、1・6年生、2・4年生、3・5年生を姉妹学年として位置づけ、企画運営に当たっては、各学級で実行委員体制でとりくんでいます。年間7回の定例の異学年交流(フレンジャータイム)として、仲良し遠足、仲良し給食、ゲーム大会、七夕会、理科発表会、スポーツ大会、清掃など多岐にわたり活動しています。その他、実行委員を中心にして常時活動として学級・学年での交流を行っています。特に、1年生と6年生については、教室を同じ校舎の1階と2階に配置し活動が容易になるようにしました。
  集会活動を『全校児童を対象とした学びの場』と据え、集会委員を中心として児童活動の充実をめざしています。「あいさつの嫌いな王様」など子どもたちが企画演出した劇や読書ボランティアの方々の読み聞かせ、教職員の合唱、地域の方々の影絵など内容も子どもたちの興味関心を高めるものです。集会の流れは必ずプリントし、校長の話もどこでどのようなことを話したら効果的なのかまで考え集会委員がお願いしています。
  今後も、異学年交流と集会活動を通して、『キラリ輝く子どもの姿で語れる学校』をめざし、熱意と誠意そして創意を持って進んでいきたいと思います。

38:伝統の体育実技研修で元気な明るい職場を

  本校は、1930年の第1回公開研究会から、戦時中も途絶えることなく、本年で第78回を迎える伝統の体育研究校です。裸足、裸の体操で「教えることは、学ぶことなり」を合い言葉に研究実践を積み重ねてきました。
  「体操は身をもって」が本校体育研究が始まった当初からの合い言葉です。本校では、木曜日の放課後の時間を職員の体育研修日と位置づけ、定期的に実技研修を行っています。地域から講師を招き、徒手体操、肋木運動、器械運動の実技研修にとりくんでいます。
  また、木曜日に加えて、毎週土曜日の夜、時間に都合のつく職員は、地域の戸田小OBの方々による「戸田体操クラブ」の活動に参加させていただき、実技研修を受けています。さらに運動会前、公開研究会前の一か月程度は水曜日の夜にもこの活動が行われます。こちらはほとんどの職員が参加し、徒手体操を中心とした研修を行っています。
  体育では、動きのポイントを自分の体でつかむことが、児童に指導する際有効であると考えます。体で覚えると、児童のつまずきのポイントがよくわかり、そのための手立てもはっきり見えてきます。そして何よりも、児童に示範することができます。児童にとっては「百聞は一見に如かず」です。
  これらの職員体育実技研修を通して、本校戸田小分会の仲間が互いにアドバイスし合いながら、指導技術を磨き合い、よりよい授業を実践できるよう日々努力しています。そして何よりも共に体を動かし、気持ちの良い汗を流し合うことは、明日への活力となっています。また、実技研修の後には、決まって体育館で談笑をしながら、体育に限らず、日頃の学級経営等の悩みについて語り合う場も設けています。分会のテーマ「元気で明るい職場をめざそう」は、この職員体育研修で具現化されています。

37:小学校・中学校間の壁を取り除く~小学校での出前授業を通して~

  新島中学校では、2年前から学区の2つの小学校(新島小学校、湖東小学校)へ職員が出向いて出前授業を行っています。一昨年度は試行的に4人が行い、昨年度は全職員がどちらかの小学校で行いました。本年度も全職員が行う予定です。
  「中学校の教職員が学区の小学校に出向き、授業をすることで、中学校の授業への不安が取り除かれ、スムーズな中学校教育への移行が図れるであろう。」「小・中学校間での情報の共有ができ、教職員に、地域の子どもという意識が高まるであろう。」という考えのもと、小学校の子どもたちにあるであろう中学校に対する不安や怖さの壁、小・中学校の教職員間にある情報不足や子どもに対する認識の違いの壁を少しでも取り除こうと考えての実践です。
  出前授業での子どもたちは、中学校教職員と学習内容への興味関心が非常に高く、意欲的に授業にとりくんでいます。授業後の感想は好意的なものがほとんどで、中学校の授業に対しての不安が解消されたようです。今年度の1年生は順調な中学校生活のスタートでしたが、「先生の顔と名前を覚えていたので、安心感があった。」という入学後の感想もあり、期待した効果があったといえます。
  中学校の教職員にとっては、授業力を試される場でもあります。興味津々で待っている小学生に拙い授業はできないので、授業改善につながっています。プラスアルファの仕事ではありますが、その結果として小学生が入学を楽しみにしてくれているとなればうれしいし、がんばる力も湧きます。
  小・中学校の教職員間も、話す機会が増え、相互の理解が進みました。子どもへの理解も深まり、同じ学区の子どもたちという認識ができたと思います。小・中連携の一つの方法として、効果的な実践だといえます。

36:出張型学校委員会~分会力の向上を目指して~

  船橋支部は青年部の誕生もあり、組合員数は約550人となりました。しかし、組織率は決して高いとは言えず、分会単位で活動を展開することは未だに容易ではありません。分会の構成人数が少ないことで受身の活動が目立っていました。しかし、何もアクションを起こさなければ、支部としての力が高まらないばかりか、せっかく加入していただいている組合員がメリットを感じとることはできないでしょう。
  近年、船橋支部では、分会力の向上をめざして、「出張型の学校委員会」のとりくみを行っています。これまでは書記局近くの会議室で行っていた学校委員会の会場を市内各所にある公民館に移しました。会場近隣の分会の学校委員以外の組合員、時には未組の方にも参加を呼びかけて、組合活動の報告や学習を実施するというとりくみです。11月の学校委員会は、人事異動のとりくみをメインとして薬円台公民館で開催しました。約30人の仲間が集まり、国や県における教育界の動向や千教組の活動を学びました。また、人事異動については、たくさんの不安が寄せられました。船橋では、大量退職期を迎えて100人を超す採用があり、若年層の教職員は「初めての人事異動」に不安を隠せません。
  支部では、執行委員による分会訪問も始まり、分会に根付いた組織づくりの第一歩を踏み出しました。これからも、分会の声が届き、問題に対応できるような組織づくりを心がけていきたいと思います。

35:市川市支部主催 夏季教育講座

  市川市支部では「教育実践力の向上」をテーマとして、年に数回、支部が中心となり教職員に参加を呼びかけ、いろいろな行事を開催しています。今年度もその一環として、夏季休業中に「夏季教育講座」と称して学習会を開きました。
  今回の学習会は二部構成で、第一部は、千葉大学教授の明石要一先生をお招きし、『多様化する子ども・保護者とどう向き合うか』をタイトルに講演をいただきました。また第2部では、市川市内の小中学校の教職員3人と、明石先生をオブザーバーに、『今、困っていること・悩んでいること』をテーマにパネルディスカッションを行いました。
  講演会で明石先生は、さまざまな事象を紹介しながら、近年「社会・地域・保護者」が変わってしまったことに言及し、教育の地域格差、経済力による放課後格差等の問題を投げかけました。
  ディスカッションでは、パネラー三者三様のタイムリーな悩みが報告され、会場参加者からの意見や体験談などを交えながら、解決法を探りました。なかなか明確な解決法とまではいきませんでしたが、明石先生から最後に、「先輩は釣鐘。強くたたけば響く。先輩のいいところを学び、守り、それを破る。そして最後はそこから離れる。それが自然に行われる学校であってほしい」とアドバイスがありました。
  集まった参加者の多くは、「研修」として参加しています。昨今「研修」が簡単に取れなくなり、計画書や報告書の提出が面倒だといって、せっかくの権利を行使せずに済ませてしまう人も多いようです。行使する人が少なくなればやがて制度は廃れます。今後も市川市支部では、「研修で参加しよう」と呼びかけ、一人でも、一回でも多く「研修」を取り、研修制度を維持し、教育実践力の向上に役立てようと心がけていきます。
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