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学校教育改革運動

Education

わかる授業 楽しい学校

337:だれもが夢中になるボール運動の在り方

  ネット型のボール運動は、チームの連係による意図的な攻防を楽しめる学習です。しかし、技能や役割行動の理解の難しさから、本来の楽しさを味わえない児童も多い学習でもあります。そこで、学習過程を工夫し、だれもがチームプレーの楽しさを味わえるネット型の授業を構築したいと考えました。
  まず、「このポジションではこう動く」という役割がわかり、主体的にゲームにとりくめれば、どの児童も楽しく学習ができると考えました。そこで、毎時間のめあてを段階的に設定し、タスクゲームを通して攻防に必要な役割や技能を身につけられるようにしました。めあてを段階的にしたことで、どの児童も動き方がわかり、主体的にゲームにとりくめるようになりました。さらに、役割を理解したことで、連係プレーが容易にできるようになり、意図的な攻防を楽しめるようになっていきました。
  また、動作を簡単な音や言葉で表す「動きの言語化」をとり入れることで、運動が苦手な児童も動きをイメージできるようにしました。加えて、円陣などの非言語コミュニケーションや教え合いの場を設定したことで、認め合う言動が増え、肯定的な運動環境になっていきました。
  今後もだれもが楽しめる体育科学習を目指していきたいです。 

336:読む楽しさを学び合いで育む

  児童が読む楽しさを味わうためには、いくつかの手立てが必要です。想像しながら読むことや音読することもそのひとつです。そこで、児童が読む楽しさを味わい、表現力が高まる学習をめざして、4年生で落語を題材にした授業を行いました。落語は話芸ですが、音読台本をもとに想像を広げようと考えました。
  最初に映像教材を視聴することで、落語特有の会話ですすむ展開のおもしろさや、間の取り方等のイメージを共有しました。学習のゴールを明確に示すことができ、児童が見通しをもって学習することができました。
  音読練習は、児童の学び合いで行いました。同じ場面を選んだ班で、互いの読みの工夫に注目して聞き合い、そのよさを自分の台本に書き加えて取り入れます。各所から歓声が上がり、読みの工夫を交流する姿が見られました。
  学習の見通しをもつことは、児童の主体的な学びを引き出します。「そのためにどうするか」といった思考や工夫も生まれます。そんな子どもたちが主体的に学び合うことで、想像力はより広がり、表現力もぐんぐん育っていきます。最後の発表会も大いに盛り上がりました。
  今後も、読むことを楽しみ、表現力豊かな児童を育てていこうと思います。

335:子どもたちの一歩を暮らしにつなぐ~ことばの教室の学習発表会~

  ことばの教室は、ことばに関する課題を個別に学習する場です。個々の課題とは発音の誤り、吃音、言語発達などです。その個別の学習を毎年「ことばの教室の学習発表会」で発表し合っています。
  この発表会には、子どもの思いや願いがつまっています。吃音がある子は、自分の吃音と向き合って作った「吃音カルタ」、作文、詩、替え歌を発表しました。それぞれの子が、ことばの教室で学んでいる自分を肯定して自信につなげています。その中の1人を紹介します。
  5年生のAさんは自分の吃音と向き合いコブクロの「風見鶏」を替え歌にして歌いました。
  Aさんは、他県に転校することになっており、吃音と向き合い、自分らしさを見つけ、新しい場所でもがんばろうとしていました。伴奏に合わせて一生懸命に歌う姿に、皆が感動しました。Aさんは音読で、どもって悔しくて泣いたり、悩んだりしてきました。今は「真っ直ぐ、どもりと向き合い生きていきたい」という歌詞を書き、子どもでも自分と向き合い、生きる強さをもつことができると、私たちに教えてくれたのです。
  どの発表にも思いや考えが詰まっています。発表が一歩となり、在籍する学級でも自分らしく過ごせるようになる子も多くいます。個々の学習はもちろん、学習発表会の位置づけも大切にしていきたいと思います。そして、ことばの教室の中だけでなく学級や家庭、地域などでも、子どもたちが自分らしく生き生きと過ごせるように見守っていきたいです。

334:思考力・表現力を育てる理科学習~主体的・協働的な学びを生かして~

  主体的・協働的な学びを通して、思考力・表現力を育てることが求められています。これを受け、5年生理科「ものの溶け方」において以下のように実践を行いました。
  ① 気づきを生かした課題設定
  導入時に子どもたちは、食塩や食紅が水に溶ける様子を肉眼や顕微鏡で観察させました。見えていたものが段々と見えなくなる「溶ける現象」の不思 議さを感じ取ることができました。そこで生まれた疑問や気づきを大切にし、課題を設定しました。
  ② イメージ図をもとにした話し合い
  子どもたちは実験で見た現象をイメージ図で表現し、それをもとに話し合いをしました。イメージ図にすることで目に見えない水の中の現象が視覚的に とらえやすくなり、考えを伝え合い、深め合う活動が活発になりました。
  ③ 理科日記(ふりかえり)
  学び方や学習したことを振り返る時間を設けました振り返ることで、学んだことを確認したり、新たな疑問を持ったりすることができました。
  この実践を通して主体的・協働的に学ぶ中で思考を深めることができました。 

333:道徳の授業で感じた思いを大切に

  道徳の授業で感じた思いを深めることができるように、道徳の時間に話し合ったことを家庭でも話題にしていただき、そのことについて学級で紹介をしてもらっています。「アンパンマン誕生!」(日本標準・二年生)の授業では、「本当の正義とは何か?」について話し合いました。翌日、家庭で正義について話し合った子どもが、「家の人に、人を守ることが正義だと教えてもらったけど、じゃあ、どうやって人を守ったらいいのかということを話していたら、話が終わらなくなりました。」と、教えてくれました。
  読み聞かせの時間には、「あんぱんまん」(やなせたかし作・絵 フレーベル館)の紹介をし、子どもたちの知っている、今のアンパンマンとの違いなどから、当初、やなせさんがアンパンマンに込めた思いについて、もう一度考えてみました。一人ひとりがアンパンマンのように、人のためにできることは何かを考え、感想を書いた中に、「困っている人の心のもやもやに光をあげる人になりたい。」「悲しんでいる人を助けてあげたい。」という声がありました。人から人へ受け継がれる思いを大切に、子どもたちの心に残る道徳の授業づくりを目指していきたいです。

私たちの学校改革 ~一分会一テーマのとりくみ~

79:リクエスト研修で力量アップ

  我が高柳小学校は、柏市の学校では光ヶ丘小と並んで最も組合員の多い(五人)職場です。そのうち二人が経験年数五年未満です。また学校全体として見ても、二十学級(特別支援学級を除く)中、経験五年未満が八人で、どちらも二十五パーセントと、四人に一人が五年未満という比較的若い集団となっています。
  校内研修の教科は国語ですが、現職研修で国語以外の教科領域を研修したいという声がありました。しかし、全教職員が一堂に集まって研修する時間的な余裕はありません。そこで、限られた時間の中で若手教員の指導力向上のためにどのような方法で進めていこうか考えた結果、出た答えがリクエスト研修です。
  今年度から経験五年未満を対象にして、月に一度研修会を行うことにしました。校内行事の関係で八人全員が揃う日は多くありませんが、一人ひとりが向上心を持って参加しています。研修内容は、それぞれが日常の指導で困っている内容についてアンケートを取り、多かった内容を中心にしてとりくんでいます。教務主任の私が講師を務める関係で、第一回目は五月に「体育指導の基本的な考え方」について研修し、その後は各教科の授業の進め方や潜在的カリキュラムとして板書指導、机間指導やノート指導等、日常的な指導内容について研修を深めました。年間行事予定に位置づけてはいますが、校内外の行事等で時間を確保できないことがあるのが残念です。しかし、初任者研修で十分伝えきれなかった実践的な内容を、少しでも補えるという点でも有意義な研修になっていると信じています。
  大量退職時代を迎えた今、できる限りの経験や知恵を伝えていきたいと思いつつ、「自分自身も一層の勉強をしていかなければ…」と思う毎日です。

78:笑顔いっぱいの職場づくり 古くて新しいかかわりをめざして

  九十九里平野を流れる栗山川のほとりにある横芝光町。その中央に位置する横芝小は、一八七四(明治七)年創立の町内で最も歴史の古い学校です。
  職員数約三十人中、青年部層が三分の一。毎年のように初任者が入る活気のある職場です。ここ数年の分会テーマは「笑顔いっぱいの職場づくり」。多忙感を払拭する職場のチームワーク(協働体制)づくりにとりくんでいます。以下にその一端をご紹介します。
 
①若年層と共に学ぶ
  若年層の力量アップは、分会の教育力をアップする上で欠かせないものです。私たちは校内研修において、互いのよさを引き出し合う、ワークショップ的な研修にとりくんでいます。若年層とベテラン層がフラットな関係で意見を出し合う中で、共に学び合い、高め合っています。
 
②ボトムアップ
  今年度の学校づくりの柱は音楽活動。この柱は、昨年度末に行われた教育課程会議で私たち教職員が話し合ったものを、ボトムアップ方式で管理職に提案し、採用されたものです。それ以外にも、行事の精選や会議時間の短縮、教育課程の編成など、私たちの意見が反映された活動が展開されています。また、モラルアップ委員会も定期的に開催されており、不祥事防止に限定せず、よりよい職場づくりのために様々なとりくみが提案されています。
 
③コミュニケーション
  休憩時間のお茶会や放課後の雑談等は、笑顔いっぱいの職場づくりのために欠かせないものです。また、職員旅行や懇親会、ゴルフコンペや合宿等、プライベートな部分での交流も職場の笑顔に結びついています。
 
  若年層を巻き込んだ古くて新しいかかわりは、職員一人ひとりの声を引き出し、笑顔いっぱいの職場をつくっています。

77:職員間のコミュニケーション作りでボトムアップの学校改善を

  「もう忙しくていっぱいいっぱいだ。」この言葉は何度となく職員間で出ており、現場は忙しい日々を過ごしています。このような状況を簡単に改善することはできませんが、せめてメリハリをつけてと考え、「職員間のコミュニケーション作り」を分会テーマにし、互いの労をねぎらう会を積極的に設定することとしました。これまで四回ほど行い、よりよい職場環境を作るため、管理職や未組の職員にも声をかけてきました。
  労をねぎらうだけでなく、教育活動の充実や教育環境の改善といった話題も出てきます。それだけ、前向きな職員が多い職場であるからこそ、職員からのボトムアップ型のとりくみがなされてきています。そのいくつかを紹介したいと思います。
  一つめは、「お互い様システム」と呼んでいる情報の共有システムです。多忙解消のため、「学年や分掌で作成したデータを共有し自由に活用できるようにしよう。」という声で決まったものです。今では、出席簿・通知票・指導記録等がデジタル化され、便利に活用されています。
  二つめは、「保護者の駐車場を整備しよう。」ということで、保護者も巻き込んだ空き地の駐車場化です。草刈り・整地をして一〇〇台以上の車が止められるスペースを作ることができました。
  三つめは特別支援教育の充実にむけた話し合いの設定です。教育的ニーズの強い児童への支援の充実をめざし、自主的に話し合いを設け、管理職にも働きかけています。

76:働きやすい職場づくり

  市東(しとう)中学校は市原市の最東端に位置し、学区も広く、千葉市・茂原市・長柄町と隣接しています。全校生徒は少子化の影響もあり八十四人と小規模校ですが、生徒たちは勉強に部活動に一生懸命にとりくんでいます。体育祭や「やまぼうし祭」(文化祭)も、人数は少ないですが、大規模校にも負けない盛り上がりを見せました。合唱活動も盛んで、市内の音楽発表会には少人数の利点を生かして、全校生徒で参加しています。
さて私たち市東中教職員は、《働きやすい職場づくり》というテーマでとりくんでいます。ささやかなとりくみではありますが紹介します。
  まずは、『一日に一回は職場の仲間と(くだらないことでもいいから)会話を交わそう。』ということです。大規模校では職員の数も多く、一日の中で、会話を交わさない仲間が出てくることと思います。しかし本校では誰かが職員室で一言つぶやけば、そのつぶやきを全職員で聞き取ることができます。そのつぶやきから、みんなで「これは、こうしよう、ああしよう。」と考える家庭的な雰囲気があります。何気ないことでも会話をして、誰が今、どんな仕事をしているか?どんなことで困っているか?ということをお互いに共有していくことが大切だと思います。例えば、急に年休の時でも、他学年の職員がスムーズにクラスにつけるように、全職員で生徒たちの情報交換や共通理解をすることに努めています。また、職員室の外でもイベントごとに親睦会を行い、バーベキュー会などでも交流を深めています。
  次に通知表の電子化です。すでに多くの学校で実施されているでしょうが、本校でも今年度からパソコンでの処理になりました。変わり目の年ということで試行錯誤でしたが、みんなで意見を出し合ってよい形で進めることが出来ました。これにより、学期末には生徒につける時間が増え、職場にゆとりもできる事と思います。
  《働きやすい職場づくり》は『居心地のよい学校づくり』につながっていくと考え、私たち市東中教職員は千教組とともにこれからもとりくんでいきたいと思います。

75:「地域に応える学校づくり」からめざす組織拡大

  私たちの分会は、組織率があまり高くない県北西部にありながら、ベテランから若手まで幅広い世代で組織され、松戸市内の学校では最も組織率の高い職場になっています。ベテラン組合員による地道な拡大活動が少しずつ若手職員に浸透し、組織は拡大を続けています。
  分会のモットーは、「全力投球」です。「仕事にも余暇にも全力でぶつかり、倒れそうな時には皆で支え合い、楽しむ時には皆で一緒に笑おう」をスローガンに掲げ、世代を超えてチームワークが燦然と輝く分会になっています。学校行事の前など、仕事に夢中になって夜遅くなってしまうことも度々あります。仕事に自分で区切りをつけず、「もっと良くできないか」そんな前向きな若者が多い分会です。このような日々の夜の職場で頼りになるのが「千教組のチームワーク」です。仕事を皆で分担するだけでなく、「仲間と楽しく仕事をしよう」と、誰ということなく「笑い」を提供してくれます。夜遅くなってしまっても、皆が嫌々仕事をしているわけではないので、五中分会の仲間は「ストレス」を溜めません。そして何より、仕事に「ひと区切り」がついたときの『分会の会合』は夜を徹しての「楽しみ」となっています。
  全県的に見れば決して高くない組織率ですが、職員全体のチームワークは抜群です。みんな、「地域の信頼に応える学校をつくろう」と目標を共有しています。私たちの分会は組織率を上げることだけが目的ではありません。「地域の信頼に応える学校づくり」をめざす公立学校職員としての責務をおろそかにすることがあってはなりません。同じ目標をめざす仕事の中から、ひとりまたひとりと組織を拡大させていくという理想を高く掲げています。私たち分会員はそんな気高い誇りを忘れず地道な活動を続けています。
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